お正月には各地でかるた大会が開催され、現代では初春らしい風景のひとつとなっている百人一首。しかし、どうしてお正月の風物詩となったのか、はっきりとわかっていません。今回の企画展では、百首の和歌が選ばれてまとめられた経緯や、選ばれた和歌、歌人についても謎だらけの百人一首の“ふしぎ”にせまります。
主な展示品
『小倉山庄色紙倭歌』
狂歌作者として知られる信海(1626~1688)の自筆と考えられる小倉百人一首の巻子本。金泥の下絵、霞、胡粉と雲母を用いた布目模様の料紙など、豪華な装丁で作られています。
『武家百人一首』
異種百人一首とは、小倉百人一首の影響を受けて後の世に新しく作りかえられた百人一首のこと。武家百人一首は新たに作られた百人一首のひとつで、古今の武将の和歌のみを集めて作られたもの。
『小倉山百人一首』
江戸時代前期の人形芝居である古浄瑠璃の正本(台本)。藤原定家(1162~1241)と式子内親王(1149~1201)の秘密の恋を合戦譚や霊験譚を織り交ぜて描いたもの。
展示期間中は夏休み企画として、子ども向け展示解説タブレットの貸出や、ぬりえコーナー、タッチパネルでのかるたゲームプレイなどのお楽しみ企画も実施されますので、夏休みの親子のお出かけにもよさそうです。
入場料は無料。今年の夏は百人一首のひみつを探りに、国立公文書館へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
ふしぎなふしぎな百人一首
会期:2017年7月22日(土)〜9月9日(土)
会場:国立公文書館(千代田区北の丸公園3-2)本館
開館時間:月〜土曜日 午前9時15分~午後5時00分
入場料:無料
公式サイト:展示会情報:国立公文書館
本文出典は『日本の文化と「今」をつなぐ – Japaaan』