ちはやふる「机くんノート」が10冊目に 近江神宮の近江勧学館(滋賀県)

似顔絵などを描いた「机くんノート」。等身大のパネル(後方)もある=大津市神宮町の近江神宮勧学館で
似顔絵などを描いた「机くんノート」。等身大のパネル(後方)もある=大津市神宮町の近江神宮勧学館で


競技かるたの名人位・クイーン位戦が開かれる近江神宮(大津市)の近江勧学館に、クイーンを目指す女子高生を描いた漫画「ちはやふる」に登場する、かるた部の仲間「机くん」を表紙に描いた、交流ノート「机くんノート」が置かれている。二年前に寄贈を受けて設置。愛があふれる書き込みでノートが埋まると、ファンの手で新たに作り続けて、十冊目を迎えた。原作者の末次由紀さんや、映画版に主演した女優広瀬すずさんの書き込みもあり、ファンの間で名物として定着している。

 「机くん」は、ヒロイン・綾瀬千早の同級生、駒野勉の愛称。メガネ姿で机にかじりつく「がり勉」タイプだが、千早が立ち上げたかるた部に入部する。内向きな性格だが、対戦相手のデータを詳細に調べてノートに書きこみ、チームに尽くす姿がファンに人気だ。

 同館によると、一冊目は机くんの顔をペンで描いたノートを、地元の男性が持ってきたという。同館が、短文投稿サイト「ツイッター」で紹介するうち、ファンの間で話題に。来場者が「東京から来ました」「ちはやふる大好き」と書き込んでいった。

 次第に、自作の「机くんノート」を持ち寄るファンも現れるようになった。各ノートの表紙には、札を取ったり、メモを取ったりするバラエティー豊かな机くんの姿と、一~十番の百人一首の札をデザイン。現在は、今後の予備分も含めて十三冊目まで保管している。

◆作者・末次さん、女優・広瀬さんの書き込みも

 昨年五月二十八日には、映画版第三作の収録で訪れた広瀬さんが「ただいま!大好きな場所に帰ってきました。幸せすぎる!」と書き込み。机くん役の森永悠希さんは「ここに来ると、自然と背筋が伸びます」とつづった。

5冊目に書き込まれた末次さんのサイン入りの絵=大津市神宮町の近江神宮勧学館で
5冊目に書き込まれた末次さんのサイン入りの絵=大津市神宮町の近江神宮勧学館で

 ことし一月には“本物”の「机くん」も登場した。ノートの人気ぶりに、作者の末次さんも喜んだのだろう。名人・クイーン位戦があった同月六日、机くんがこのノートを読みあさって「ありがとう!愛があふれてる」と大喜びするイラストを、書き込んでいる。

 ハングル、中国語の書き込みもあるほか、毎年七月に同館で開かれる全国高校選手権大会に出た高校生たちが、「来年は優勝しに来ます」などと書いて再訪を誓う場にもなっている。勧学館の担当者は…

 

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