7月放送分の「所さんの目がテン!」ですが、番組独自(科学)の視点で競技かるたにアプローチしている内容が面白かったのでご紹介します。
他に食事や県民性の話題など、中身は盛り沢山だったので、詳細は過去放送分の番組ホームページでご覧になって下さい。
実は福井は、研究機関が発表した「都道府県幸福度ランキング」で、2回連続、総合1位に輝いたんです!そこで、福井県民の“幸せの謎”を解き明かすべく…科学者たちが福井に降り立ちました!
(中略)
実はかるた王国!かるたで幸せになる理由とは!?
「かるた王国・福井」。そのイメージを全国に定着させたのが…百人一首を用いた「競技かるた」が題材の大人気マンガ「ちはやふる」。
作中、主人公のちはやが福井を訪れるシーンも。そんな福井では、毎朝かるたを行う小学校も多いんです。福井県の子どもたちは、みんな楽しみながらかるたを学んでいるようです。でも…福井の“かるた文化”と“幸せ”は一体どういう関係があるのでしょうか?
そこで今回お邪魔したのは、福井県かるた協会本部「渚会」。そこには、大人の方に混ざってかるたに興じる子供の姿も。そこに現れたのは…脳科学のスペシャリスト、青山学院大学理工学部・平田普三教授。かるたのどこに“幸せの秘密”が隠されているのでしょうか?
まずは、競技かるた日本一の名人・川崎さんと、準名人の三好さんの試合を見せて頂きながらその謎を先生と解き明かします。競技かるたとは、百人一首の下の句が書かれた札を並べ、読まれた上の句を聞き、それに当てはまる下の句の札を、相手より先に取る競技です。
さっそく試合開始。すると…とんでもないスピードで川崎名人が1枚札を獲得。平田先生は、「非常に早く音を聞いてすばやく動くということが要求され、なおかつどこに何の札があるかっていうのを覚えないといけないから、集中力と記憶力それから運動神経が鍛えられる競技」と解説。こうして激しい戦いが続き…接戦の末、三好準名人が勝利!するとここで…平田先生が「負けた方も何枚かは札をとる、その勝負の繰り返しこそがかるたが幸せになる秘密」と解説。負けた方も幸せになるとは、いったいどういうことなのか?
そこで、競技かるたをする人の頭に「光トポグラフィー」という装置をつけ、脳の血流量に変化があるのか?を測定。脳の血流量が増えると赤く変化します。まずは、相手に札をとられた時の脳の血流量の変化を見てみると…血流量が増え、少しだけ赤く変化が見られました。
続いて、札をとった時の脳の変化を見てみると…脳の血流量が増え、ほぼ真っ赤に!相手に札を取られた時よりも、札を取ったときの方が脳の血流量が増えたんです。これは一体どういうことなのか?
平田先生は「脳の血流から判断できる脳の活動としては、(札を)取られたときよりも(札を)取った時の方が、脳の活動が髙い傾向が見られた。札を取ることによって、勝った人の脳の中ではドーパミンという幸福感を感じる物質が放出される。1つの試合に負けた人でも何度か札をとるたびに脳の中でドーパミンという物質が放出されて、幸せ感、達成感を味わうことになる」と解説。かるたをやると、たとえ負けても、札を取った時に幸福感を感じるといいます。