小倉百人一首競技かるたの日本一を決める第62期クイーン位と第64期名人位の決定戦が6日、大津市の近江神宮であり、東京都江戸川区の会社員、山下恵令さん(32)が新クイーンに輝いた。
名人戦は、福井県越前市の会社員、川崎文義さん(29)が3連覇を果たした。
クイーン戦は先に2勝、名人戦は先に3勝すれば勝ち。どちらも勝敗が並び、フルセットまでもつれる激戦だった。
山下さんは競技歴26年のベテランで、クイーン戦挑戦は3度目。3回戦では、昨年クイーン位に就いた福岡市の大学院生、鶴田紗恵さん(23)の猛追にあったが、力強い攻めで接戦を制した。「色気を出さず、かるたに正直になったのが良かった。また1年間精進したい」と謙虚に話した。
名人戦は京都市の自営業、粂原圭太郎さん(26)が初めて決定戦に挑んだが、川崎さんが持ち味の鋭い速攻を貫いた。
静けさの中、札が読み上げられると選手らは勢いよく札を払い、会場では延べ約800人のファンが熱戦を見守った。