一足早く「甲子園」へ。県立鉾田一高(野口正男校長)の競技かるた部が、28〜29日に大津市で開かれる「全国高等学校かるた選手権大会(かるた甲子園)」に3年連続で出場する。県内では頭一つ抜きん出た実力の同部だが、全国では過去2回とも初戦敗退。部員たちは「今年こそは」と意気込み、ベスト8進出を目標に、夏休み返上で練習に打ち込む。
同部は6月中旬、県内10校による県予選を危なげなく勝ち進み、決勝の相手校も4-1で撃破するなど安定した戦いぶりを見せた。
競技かるたは、初段相当のC級など、選手が実力に応じてA〜E級にクラス分けされている。同部は昨年秋以降、戦力の均衡化による「穴のない布陣」を目指しており、顧問の武田昭彦教諭(53)は「今年の団体戦メンバーはB級(2〜3段)か同程度の実力がある」と強調する。
県内敵なしの同部だが、その歴史は意外と浅い。映画「ちはやふる」の影響などを受け、同好会としてスタートしたのが2012年。最初は競技かるた専用の読み上げ機を他校に借り、練習場所は校内の廊下だった。教室の使用許可が下りても、畳をたたく音が響き移動を余儀なくされたこともあった。
そんな悲哀を味わいながらも、全国高校総合文化祭の出場メンバーを輩出するなど設立当初から結果を出し、14年に部へ昇格。16年には同大会に初出場を果たした。
全国の舞台では2年連続で初戦敗退を喫したが、強豪校の姿勢や戦いから得たものは少なくない。
徳永梨花さん(3年)は「(昨年の)優勝校は礼儀から違っていた」と語り、同部はその後、日常生活における所作を見直したり、強豪校の練習メニューを取り入れたりして改革に取り組んだという。
部員たちが「今では最大の強み」と胸を張るのがチームワーク。小宮詩歩さん(同)は「苦しい時に声を掛けたり、アイコンタクトで励ましたり、昨年とは大きく変わった」との言葉に自信がのぞく。
部長の中村泰子さん(同)は…
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